梅雨のうねり髪・広がりの原因はキューティクル?ドライヤー使いでうねりを抑える対策を!
2018/6/204678
雨の日や梅雨の時期になると気になるのが「髪の毛のうねり」。朝に時間をかけてセットしても、外の湿気に触れるとすぐにうねうね……。ぼさぼさに広がって押さえても納まってくれない! などと、髪の悩みは尽きません。
そこでここでは、雨の日や梅雨時期になると持ち上がる、髪の毛のうねりや広がりの原因についてご説明し、髪の毛をキレイにキープできるお役立ちな「うねり・広がり対策」をご紹介します。
Contents
◆湿気で髪がうねる原因って?
「雨の日になると絶対にヘアスタイルが決まらない!」と嘆く人もいれば、「お天気と髪に関係なんてあるの?」という人もいるのは不思議ではありませんか。
実は髪のうねり・広がりの原因は「髪のダメージレベル」にあります。
髪の毛に元々ダメージがある場合、湿気の多い日に髪がうねったり広がったりしてしまい、反対にダメージのない健康な髪の場合、湿気に左右されることがないのです。
ではどうしてそのようにダメージと湿気が結びつくのか理解するために、髪の毛の構造についてご説明します。
◆髪の毛の構造
髪の毛は大きく3層から出来上がっています。
1.中心部(芯)【メデュラ(毛髄質)】
メデュラは髪の毛の中心部分にある、タンパク質と脂質で構成された物質です。メデュラは太さが「0.06㎜未満」の細い毛(うぶ毛、乳児の毛髪など)にはないため、逆に「太い毛ほどメデュラがある」と言えます。
2.中間層【コルテックス(毛皮質)】
毛髪の85~90%程度を占める、ケラチンタンパク質の集合体です。コルテックス自体に弾力性があり、水分を含むため、コルテックスの状態によって、髪の太さ、硬さ、強さ、しなやかさが左右されます。
3.最表層【キューティクル(毛表皮)】
毛髪の一番表側にある層。主にケラチンタンパク質でできた無色透明の薄い細胞が、6~8枚密着してウロコ状に重なり合っています。
このキューティクルの重なりが乱れ、ひどい場合には剥がれてしまうと、内部のコルテックスからタンパク質や水分が外に流れ出るためにさらに傷んでしまい、切れ毛・枝毛になります。
◆キューティクルの隙間から湿気が入る!?
以上から、「髪の毛が傷んでいる(ダメージヘア)」とは、キューティクルが剥がれてしまっている状態を指します。
キューティクルは内部のコルテックスからタンパク質や水分が流れ出ないように覆い、髪の毛の健康を守る役割があります。
しかしキューティクルが剥がれてしまっていると、その隙間から髪内部の必要な水分などは逃げてしまい、反対に「外の湿気や水分」は過剰に取り込んでしまうことになるのです!
したがって、「雨の日になると髪の毛がうねったり広がったりする」のは、元々髪の毛のキューティクルが傷んでいるために、内部のコルテックスに過剰に水分が入り込んで膨らんでしまうから、なのです。
◆キューティクルケアでダメージから守る!
では髪の毛のうねり・広がり対策はどうすればよいのでしょうか?
まずは根本的にキューティクルをいたわって、うねる原因を元から断つ必要があります。
とはいえ、残念ながら髪の毛は(皮膚のように)神経が通っていないために、一度傷んでしまったキューティクルを再生・復活させることは不可能。
ですが「ダメージの進行を食い止める。守る」ことは可能です! さらにはちょっとした工夫でうねり・広がりを抑えることができますよ。
■うねり・広がり対策1.シャンプータイプをしっとりに
もしも普段は「髪がサラサラになるシャンプー」を使用しているのなら、梅雨時は「しっとりするシャンプー」に替えてみましょう。
髪に重さを与えることで重心が下がるため、うねり・広がりを抑えることができます。
■うねり・広がり対策2.トリートメントはじっくり浸透させて
髪の毛が長い方は、トリートメントを塗布したら一つ、または二つぐらいの束にしてクルクルと絞りましょう。そのまま数分時間を置いて、浸透するまで待ちます。
トリートメント塗布後にクシでとかすと髪内部にまで浸透しないため、ご注意くださいね。
■うねり・広がり対策3.タオルドライはポンポンと
シャンプー後のタオルドライ時に、髪同士をゴシゴシとこすりあわせている方はいませんか?
髪同士の摩擦でキューティクルが剥がれることは珍しくありません。タオルドライ時は「頭皮」を意識して、根元から毛先の方向にポンポンと軽くたたく、または押すような感覚で水分を吸収しましょう。
■うねり・広がり対策4.洗い流さないトリートメントはクリームで
夜にシャンプーをする場合、ヘアドライ前の「洗い流さないトリートメント」(アウトバス・トリートメント)はオイルよりもクリームタイプがおすすめです。
クリームは髪内部への浸透に時間がかかるため、就寝時にじっくりとケアができるためです。
※もちろんオイルでもヘアケアはできるため、髪質に合う場合はご使用ください。何もつけないでヘアドライをしないようにしましょう。
■うねり・広がり対策5.ドライヤーのかけ方に注意
夜のドライヤーのかけ方次第で、翌日のヘアスタイルの決まり方まで異なることがあります。
ヘアドライのポイントは
1.(横からではなく)頭頂部から、風を髪の根元にあてていく。
2.地肌を軽くこすりながら(小刻みに動かして)乾かす。
3.必ず「上から下」の方向で風をあてる。
4.(うねり・広がりをなくそうとして)毛先を引っ張って乾かさない。
5.もしもうねりが出たら、うねり部分の根元を濡らして、「根元」を乾かして手ぐしで軽く整える。
6.頭皮・地肌を乾燥やヤケドから守るために、ドライヤーは20cm離す。
キューティクルの重なりは「上から下」方向になっています。またキューティクルは温度が高いと、重なりが開いてしまいます。
キューティクルが開いたままでは、中のタンパク質や水分が外にどんどん出ていってしまい、パサパサのダメージヘアになるのは明らか。
そのためお湯やドライヤーの熱で開いているキューティクルの層は、最後に冷風を「上から下」にあてることで、きれいに閉じた状態に引き締めましょう!
◆地肌とキューティクルのコンディションを整える!
以前よりも雨の日に髪のうねり・広がりが気になるなら、パーマやカラー、乾燥などで髪のダメージが進行していると考えられます。
「高級なトリートメント剤を塗っているのに……」と怪訝に思われている方は、もしかするとドライヤーの使い方が間違っているのかもしれませんね。
また梅雨の時期がやってきた、とあきらめずに、今日からヘアケア&ドライヤーの使い方に注意して、お気に入りのスタイリングを楽しんでみては!?