髪も日焼けで老化の道へ ― 髪・頭皮への紫外線の影響と対策
2016/6/171972
少し気温が上がると、美白・美肌の観点から、コスメの紫外線(UV)カット効果に注目が集まります。しかし髪の毛の紫外線ダメージについては、まだまだ認知が低く、何も対策をされない場合が多いようです。
しかし紫外線は全身に降り注ぐもの。特に頭部は直接受けやすいため、気づかぬ間にUVダメージが蓄積しているのです。そこで、髪の毛における紫外線の影響とオススメの対策法をご紹介します。
◆紫外線によるダメージの原因
髪の毛はおもに、「ケラチン」というタンパク質で形成されています。
このタンパク質は「18種類」のアミノ酸で構成されており、そのアミノ酸のなかでも「シスチン」が最も多く存在しています。
健康な髪の毛の場合、この「シスチン結合」がきちんとされているのですが、紫外線などでダメージを受けると、「シスチン結合」が壊れます。
すると髪の表面を(うろこ状で)覆っているキューティクルが剥がれて、髪内部の水分や栄養分が外に逃げてしまうことになるのです。結果として、髪は乾燥し、枝毛や切毛、ゴワつきなどが起こります。
◆見た目にも「光老化」
髪の紫外線ダメージは、質感だけに留まりません。髪の色である「メラニン色素」もまた、紫外線によって壊されるのです。すると髪は退色し、赤茶けてしまいます。
このように紫外線によるダメージを(肌と同じく)「光老化」と言います。光老化を防ぐためには、髪の毛にもまた、「日焼け止め」アイテムを使用する必要があるのです。
◆ヘアケアオイルも効果的
最近では、髪の毛専用のスプレータイプの日焼け止めが販売されています。またヘアスタイリング剤にも、UVカット効果を謳うモノがあります。
もしくは、洗い流さないタイプのトリートメントや髪に使用できるケアオイル(椿オイル、ホホバオイル、ココナッツオイルなど)も効果的。栄養を与えつつ髪表面をコーティングするため、直接紫外線が髪に当たる心配がなくなります。※完全に紫外線カットができる訳ではありません。
◆頭皮ケアも忘れずに
髪の毛のみならず、頭皮の紫外線ダメージも見逃せません。
頭皮にダメージを受けると、白髪や抜け毛の原因となります。また顔の肌ともつながっているため、「たるみ」などの肌老化の元ともなってしまいます。
そのため頭皮にも(スプレータイプの)日焼け止めを使用することをオススメします。また日中は日傘や帽子を着用し、紫外線をできるだけ避けるようにしましょう。
◆髪まで美しく
紫外線を完全に防ぐことはできませんが、今からでもダメージを少なくすることは可能です。
髪は一度痛んでしまうと、元の健康な状態には戻れません。紫外線量の多い日中の外出時には、顔や身体だけではなく、髪や頭皮にまで気を配って360度、美しさをキープしましょう。