グルテンフリーは健康に良い?グルテンフリー・ダイエットって効果ある?グルテンフリーの豆知識まとめ

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2018/2/212881

ここ数年ですっかりと広まった感のある「グルテンフリー」という言葉。雑誌で目にしたり、ダイエット関連の話題でお聞きになったことのある方、また実際に「グルテンフリー」の食生活を実践されている方も珍しくないかもしれません。

グルテン食材

とはいえ、まだまだ「グルテンフリーってなに?」「グルテンフリーって身体にいいの?」という疑問の声も多く、分からない点が多い言葉でもあります。

そこでここでは、話題の「グルテンフリー」について詳しくご説明していきます。

◆グルテンってなに?

「グルテン」(gluten、日本語では「麩質(ふしつ)」)とは、イネ科の穀物(小麦、大麦、ライ麦など)の表皮内にある胚乳から作られるタンパク質の一種を指します。

より厳密に言えば、タンパク質の一種である「グルテニン」と「グリアジン」が、水分を吸収して網目状に繋がった状態のものを「グルテン」と呼びます。

※小麦粉に含まれるタンパク質のうち、およそ85%がグルテニンとグリアジンです。

そのため「グルテン」という物質自体が小麦の成分として存在しているのではありません。

たとえばパンやクッキー、うどんなどを作る際、小麦粉をこねて生地に粘りやコシを出してまとめるかと思います。この生地の粘りを作っているのが、グルテニンとグリアジンがつながって出来た「グルテン」の働きなのです。

※glutenの語源はラテン語の“glue”(グルー、接着)

◆グルテンフリー・ブームの始まり

ではどうしてこのグルテンを排除した「グルテンフリー」の食生活が、注目されているのでしょうか。

このグルテンフリー・ブームの始まりは、有名なプロテニスプレーヤーのノバク・ジョコビッチ氏の著書だと言われています。

彼は著書内にて、グルテンフリーの食生活をしてから、「体調が良くなり」「集中力を増した」などのフィジカル面・メンタル面におけるメリットを書き記しました。

また同時期に有名モデルたちがグルテンフリーの生活によって健康的にダイエットができた、と公言したことで、「グルテンフリー・ダイエット」という言葉が女性誌などで頻繁に見られるようになりました。

◆グルテンフリーで健康になる?

では実際に、グルテンが含まれる小麦で作られた食材を食べないことで、体調が良くなったり、ぐんぐん痩せてダイエットが成功したり、頭がすっきりとして集中力がアップしたりするのでしょうか?

ここで注目して頂きたいのが、先述したジョコビッチ選手は「小麦」「乳製品」のアレルギー体質だったことです。

グルテンによる疾患が起こるケースは、以下のように大きく3つに分けられます。

①セリアック病(シリアック病)
②(セリアック病以外の)グルテン過敏症
③グルテンアレルギー

セリアック病とは、グルテンに対する免疫反応によって起こる、遺伝性の自己免疫疾患です。グルテンによって小腸の粘膜(絨毛)に異常が起こり、栄養素の吸収が十分にできなくなってしまいます。

この疾患はアメリカでは「100数十人に1人」の割合でいるそうですが、日本人のなかでの割合は不明ですが、それほど多くはいないように現状では言われています。

セリアック病をはじめ、グルテンアレルギーなどを持っている場合は、当然ながらグルテンフリーの食事をすることで体調がよくなり、心身ともに健康となります。

しかし上記のようなグルテンが原因となる疾患を持っていない場合は、グルテンフリーを実践しても、小麦アレルギーを持っているジョコビッチ選手のような健康効果は得られないと言われているのです。

◆グルテンフリー・ダイエットの効果って?

なかには、「グルテンフリーの食生活を送るようになって、身体がすっきりと痩せたから、グルテンフリー・ダイエットは有効」とおっしゃる方もいるかもしれません。

しかし残念ながら、このグルテンフリー・ダイエットは「グルテンを取らなくなったから」痩せる訳ではないのです。

グルテンが入っている食べ物には、パン、パスタなどの麺類、ケーキやクッキーなどのお菓子類が多くあります。

グルテンフリー・ダイエットを意識してこれらを摂取しなくなる、もしくは摂取量を減らすと、これらに含まれる糖質などを同時に摂取しなくなるために、摂取カロリーが減って体重が減る、という現象が起こっていると言えます。

つまりグルテンフリーを実践することで、暴飲暴食をしない、栄養バランスの取れた健康的な食生活を送るようになるために、腸内環境がよくなり、無駄な脂肪が減ってスリムな健康体になる可能性があるのです。

◆自身の体質に合った健康方法で快適に!

グルテンが含まれる食材を摂取しないことで体調がよくなった場合、潜在的にグルテンアレルギーなどの疾患を抱えている可能性があります。

そのような場合はグルテンフリーを意識した食生活を送ることは重要です。

食事風景
ですがそのような傾向がなく、なんとなく流行っているからといって闇雲にグルテンフリーを実践すると、身体に必要な栄養までも摂取しないことにもなりかねません。

アレルギーなどをお持ち出ない場合は、単なる流行に流されて頑なに食事制限を行うことなく、自身の体質に合った健康方法で毎日を快適に過ごしてくださいね。

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