赤ちゃん用スキンケアは大人の乾燥・敏感肌に使える?ベビー肌と大人肌の違いとベビーアイテムの注意点
2018/1/104922
秋冬の乾燥シーズンだけではなく、年間を通してお肌悩みの上位に必ず出てくる「乾燥肌」。
外気の温度変化やエアコンによる過剰な空気の乾燥、紫外線や日々のメイクとクレンジングなどによって、元々の肌質以上に肌の水分・皮脂量のバランスが崩れている女性は多くいらっしゃいます。
さらには乾燥によるしつこい大人ニキビや肌荒れを繰り返し、肌状態が安定しない「敏感肌」になってしまうことは珍しくありません!
そこで、このような大人の乾燥性敏感肌の方に最近、赤ちゃん用のスキンケア・アイテムが注目されています。
繊細なお肌を持つ赤ちゃん用だからこそ、大人が使用してもゆらぎやすい肌に優しいはず――たしかに赤ちゃん用アイテムを使用して、お肌の調子がよくなる場合もあります。
しかし残念ながら肌質によっては、たとえ赤ちゃん用スキンケア・アイテムであろうとも、更に悪化することもあるのです!
◆赤ちゃんの肌と大人の肌の違い
赤ちゃんの肌は皮膚が薄く、皮膚上部の角層の厚さは大人の約1/2。さらには生後2~3ヶ月頃から皮脂分泌量が減り(それまでは母体からのホルモンにより皮脂分泌は盛ん)、肌を覆う皮脂膜が少なくなります。
皮脂膜とは、紫外線や乾燥などの外部刺激から肌を守るだけではなく、肌内部の水分の蒸発も防ぐ、シャッターのようなバリア機能を担っています。
そのため皮脂分泌量が減り皮脂膜を上手く張れなくなってしまうと、肌内部からの水分蒸発を防ぐことができず、結果的に肌内部の水分量自体が減ってしまうのです。
しかし、赤ちゃんの肌が持つ(汗が出る)汗腺の量は大人とほぼ同じ。そのうえ赤ちゃんの身体は新陳代謝が活発なため、大人の倍以上の汗をかきます。
つまり意外にも赤ちゃんの肌は、大人の肌と比べて「皮脂と水分量が少なく、汗は多い」のです。
◆ベビー用は赤ちゃん肌に合わせて調合されている
そこでベビーローションなどの赤ちゃん用のスキンケア・アイテムには、赤ちゃんの肌に足りない「皮脂」を補うために、油分を多く含んでいることがあります。
たしかに大人の肌でも、「極度の乾燥肌」の方には合う場合もあります。
しかしそこまでの乾燥肌でない場合、赤ちゃん用として想定されて配合されている多量の油分が毛穴づまりを誘発し、大人ニキビやかゆみなどの新たな肌トラブルを生むこともあるのです!
さらに、菌への抵抗力が弱く汗かきな赤ちゃんのために、ベビーソープなどには殺菌剤が使用されている製品があります。この殺菌成分に大人の敏感肌が反応してしまうケースも見られます。
◆ベビー用でも成分チェックを!
さらに驚くべきことに、赤ちゃん用を謳った製品に「(石油系)合成界面活性剤」や「合成防腐剤」などが配合されている事は少なくありません。
そのため肌荒れが起こりやすい方は特に、「ベビー用」「ベビーにも使える」といったコピーを鵜呑みにして、赤ちゃん用アイテムを安易に使用するのは控えましょう。
◆肌質に合ったモノを選んで使う
スキンケア製品には、それぞれのお肌の特徴に合わせた効果・効能のある成分がバランスを考えて調合されています。
もちろんご自身のお肌に合えば、「赤ちゃん用」であっても使用されることをオススメします。第一に大切なことは、お肌の調子を上げて心地よく過ごすことですから!
しかし単純に「赤ちゃん用=お肌に優しい乾燥肌・敏感肌用」と考えて赤ちゃん用スキンケア・アイテムを選ばれるのは、さらに肌荒れなどを加速させてしまう危険性があります。
そのため少しでもお肌に合わないと感じた場合は、「赤ちゃんでも使えるほど優しいから大丈夫なはず」と、盲信して使い続ける行為はやめましょう!