敏感肌に多い「顔の赤み」の原因は?原因やケア方法について
2022/8/265866
肌トラブルのお悩みとしてよくあげられる、顔の赤み。なかなか消えない顔の赤みは原因がよく分からないため、どのように対処すればいいのか悩んでいる方は少なくありません。
そこでここでは、顔の赤みの原因や、ご自身でできる対策方法、最近の生活に欠かせないマスクをする際の注意点などを簡単にご紹介します。
Contents
顔の赤みの正体とは?
赤みの正体は、肌の炎症です。炎症は、肌のバリア機能が低下することで起こります。
バリア機能は、肌表面の角層にある保湿成分が潤いを蓄えることによって機能しており、紫外線や花粉、ホコリ、外気の乾燥、細菌、摩擦など様々な外的刺激から肌内部を守り、肌内部の水分蒸発を防いでいます。
ですが、この角層内の潤いが失われるとバリア機能が低下し、刺激や異物が侵入しやすくなることで、炎症が起こってしまいます。
この炎症が起こった際、肌は赤くなります。肌が赤くなることは免疫反応のひとつであり、炎症がひどくなると免疫細胞を働かせるために皮膚の下にある毛細血管が拡張して血流が良くなることで、肌の赤みが増します。
この状態からさらに炎症が繰り返されると、皮膚の毛細血管の拡張が戻らなくなり、赤みが続くようになるのです。
顔の赤みは敏感肌の人に多い?
健やかな肌にはバリア機能が備わっており、バリア機能が順調に働いている間は、少々の外部刺激があったとしても肌内部にまで侵入できず、肌状態が影響されることはありません。
ところが、何らかの要因でバリア機能が弱まっていると、小さな刺激でも肌内部に侵入しやすくなり、さまざまな症状が起きることに。このような肌状態を「敏感肌」と呼びます。
そのため、健やかな肌状態であればトラブルが起こらないところ、バリア機能が弱った敏感肌になっていると、少しの刺激でも過剰に反応し、炎症が起き、その結果、顔の赤みが発生しやすくなるのです。
以上から、「顔の赤みは敏感肌の人に多い」と言えます。
敏感肌の原因は?
赤みやかゆみ、ツッパリ感、カサカサ・ヒリヒリするなど様々な症状がでる敏感肌。
敏感肌の原因はさまざまですが、その原因の1つ目に「乾燥」があげられます。冬場の外気や屋内での暖房、夏場の冷房などが肌の潤いを奪い、バリア機能を低下させた結果、敏感肌になってしまうと考えられています。
2つ目は、不適切なスキンケアです。メイクを残したままでの就寝や、洗浄力の強い洗顔、保湿ケアの怠りは肌に負担をかけ、敏感肌につながります。
3つ目は、紫外線です。紫外線による日焼けは、ヤケドをして炎症を起こしているような状態です。肌が炎症を起こすとバリア機能が弱まってしまい、敏感肌になりやすくなります。
そのほか、加齢や元々の体質などによって敏感肌になると考えられており、様々な要因が絡み合って敏感肌に傾くと考えられています。
顔の赤みを引き起こす原因
次に、顔の赤みを引き起こす主な原因について見ていきましょう。
ニキビなどの肌荒れ
生活リズムやホルモンバランスの乱れによりバリア機能が低下すると、肌の乾燥を防ぐために皮脂が過剰に分泌されます。
その過剰な皮脂が毛穴につまると、毛穴とその周辺の肌に炎症が起こり、赤みが出ます。
また、肌はターンオーバーにより常に新たな細胞に入れ替わっていますが、バリア機能が低下するとターンオーバー周期まで乱れてしまい、古い角質細胞が積もることで角層が固くなり、毛穴を狭めて皮脂をつまらせやすくします。
以上の肌トラブルを繰り返すことで、炎症による赤みが定着してしまいます。また、ニキビや肌荒れを起こした部分を触ったり、つぶして傷跡をのこしたり、肌荒れによってストレスを抱えたりすると、それらが新たな刺激になって、さらに赤みが増すという悪循環に陥ることもあります。
皮膚炎
虫刺されやアレルギー性接触皮膚炎などの皮膚炎を発症しているときも、免疫反応によって肌が赤くなります。
多くの皮膚炎は、かゆみや赤み、腫れなどの炎症を伴いながら、数日から1週間程度で症状が落ち着いていきます。ただし、最初の皮膚炎の症状が落ち着いても、毛細血管が拡張した状態が続くと、顔の赤みが残ってしまうことがあります。
※皮膚炎を起こしたときは、早目に皮膚科にご相談することをおすすめします。
日焼け
よくある赤みの原因に、日焼けもあげられます。
紫外線を浴びることで、皮膚の細胞が傷つき、ヤケドに似た症状が出ます。なお、日やけは赤くなるだけではなく、さまざまな肌トラブルにもつながります。
何度も紫外線による肌のダメージを受けていると、肌の水分が奪われ、ひどい日焼けの場合は痛みや水ぶくれなどの症状が出ることもあります。
敏感肌の方の場合は、日焼けをきっかけに顔の赤みが続くことがあります。
加齢
日焼けなどのはっきりした理由もなく、特に肌に悪いことをした訳ではないのに肌に赤みが出る、という場合があります。そのような時は、加齢が原因かもしれません。
年齢を重ねると、肌の弾力を担うコラーゲンやエラスチンなどが衰えて皮膚は弾力を失い、水分を保持しにくくなることから乾燥しやすくなります。
乾燥した肌はバリア機能が低下しているため、少しの刺激に対しても過剰に反応してしまい、赤みなどの症状が出やすくなることに。
さらに、長年肌が激しい気温差にさらされ負担が積み重なっているうちに、毛細血管が拡張したままになってしまい、赤みが目立つようになることもあります。
酒さ
酒さ(しゅさ)とは、酔っぱらった人のように顔が赤くなる症状です。
原因は不明とされているものの、紫外線やアルコール、寒暖差、ステロイド外用薬の長期使用などにより症状が悪化するといわれています。
年齢、性別問わず起こりますが、特に30~50代あたりの方が多く発症しやすいとされ、ニキビやほかの皮膚炎と合併していることもあり、気づかれないままのこともあります。
顔の赤みが長引く場合
肌が健康な状態であれば、一時的に赤みがでたとしても、ケアをすれば赤みが消える場合が多くあります。
しかし、敏感肌の方の場合、少しの刺激で炎症を起こすことを繰り返した結果、赤みが長引く場合があります。また、赤みが続くと色素が定着してしまうこともあるので注意が必要です。
最後に、赤みの症状がよくならない・ひどくなる場合には、敏感肌以外の原因が潜んでいることもあります。そういった際は早目に皮膚科医に相談しましょう。
顔の赤みの対策方法は?
では、通常の敏感肌による顔の赤みに対してのケア方法を見ていきましょう。
スキンケアをしっかり行う
スキンケアをおこなう際は、肌の状態に応じて水分と油分のバランスを整えて、バリア機能の低下を防ぐことが大切です。
化粧水のみ、クリームのみなどは肌の潤いバランスを崩す可能性があるため、化粧水、美容液、乳液・クリームなど、水分と油分をバランスよく補給できるスキンケアアイテムを揃えてください。
保湿成分配合のアイテムで朝晩きちんとケアすることで、肌に潤いを閉じ込めて乾燥を防ぐことは、少しでの刺激でもダメージになりやすい敏感肌の予防にもなります。
たとえば、すでに肌が敏感になっている場合は、バリア機能が正常に働くために欠かせない要素のひとつ、「セラミド」をスキンケアで補いましょう。
セラミドとは、水分を挟み込んで離さない保水成分。肌の水分量をキープする働きがあるため、乾燥肌や敏感肌にうれしいスキンケア成分と言えます。
特に「ヒト型セラミド」は、人間の肌に元々あるセラミドの構造に似た特徴を持っていることから、肌との親和性が高く、角層までの浸透力が高いとされているのです。
なお、新しいスキンケアを取り入れる前に、今行っているケアで摩擦など刺激となることはないか見直しましょう。
スキンケア時など肌への負担を最小限にすることは、赤みを消すためにはとても重要です。なるべく刺激を与えないようにして、優しく肌をケアしてください。
健康的な生活を送る
睡眠不足が続くと、成長ホルモンの分泌が減り、肌の代謝が悪くなります。
成長ホルモンとは、睡眠中に分泌するホルモンの一種。皮膚細胞を構成するたんぱく質の合成を促し、細胞に栄養を与え、肌のダメージを修復する働きを持っています。
成長ホルモンが減少すると、肌に角質が残ったり、潤い成分が分泌されずに乾燥しやすくなったりして、赤みがひどくなってしまう可能性があります。赤みに悩んでいるときは、適度な睡眠時間を確保しましょう。
また、過度な喫煙や飲酒も、乾燥肌や毛細血管の拡張を誘発し、赤みを悪化させます。肌に負担をかけないためにも、喫煙や飲酒は控えめにしましょう。
栄養バランスの整った食事をとる
たんぱく質や食物繊維、ビタミンなどを含む栄養バランスが整った食事を取ることも、赤みを抑える点で重要なポイントです。
特に、肌を修復する力があるビタミンB2は、皮膚の健康を保ち、ターンオーバーのサポートをしてくれます。ビタミンB2を多く含むのは、うなぎやレバー、青魚、アーモンド、納豆、卵などです。
また、皮膚炎を予防し、皮脂のコントロールをしてくれるビタミンB6や、皮脂の過剰分泌を抑える効果があるビタミンCの接種も赤みを抑えることに効果的です。
ビタミンB6は、豚肉やうなぎ、のり、豆類などに、ビタミンCは、パプリカやブロッコリー、キャベツ、キウイフルーツなどに多く含まれます。
一方、脂質や糖質、香辛料をはじめとする刺激物は皮脂の過剰分泌をまねき、赤みを悪化させる原因となってしまいます。そのため、摂取する量には気を付けましょう。
適度な運動をする
運動は代謝を活発にし、血流が良くなることも期待できます。
たとえばウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動は、血液の流れをよくし、肌の毛細血管の隅々にまで十分な酸素と栄養を届けることができます。家の中でのストレッチやスクワットなど、軽い運動でも十分効果があります。大切なのは、運動習慣を継続することです。
また、発汗を促すことによって肌に水分が増し、角質がやわらかくなります。毛穴に詰まった余分な皮脂を排出したり、毛穴の中の皮脂が酸化して黒ずんでしまうことを防いだりします。
負担にならないくらいの運動から始めてみてはいかがでしょうか。
肌に合った化粧品を使う
化粧水やクリームなど、肌を保湿できるスキンケアアイテムを上手に活用することで、赤みの症状の緩和が期待できます。
まずは肌質に合った洗顔料やローション、美容クリームなどの化粧品を選ぶことが大切です。できれば試供品を使ってから購入すると、肌トラブルのリスクが減るでしょう。また、肌で試す場合には、目立たない箇所から行うようにしてください。
過剰な皮脂による刺激で皮膚が赤くなっている場合には、皮脂バランスを整える作用のある化粧水やクリームを選びましょう。例えばビタミンC誘導体配合の化粧品を使用すれば、皮脂バランスを整える効果が期待できます。
敏感肌の場合、クレンジングや洗顔料もスキンケアと捉えて、刺激の少なく保湿力の高いアイテムを選び、丁寧に保湿ケアするようにしてください。
先述したように、高保水成分「セラミド」配合のスキンケアアイテムで潤いを与えることで、乱れやすいバリア機能を整えて、ダメージに負けにくい健やかな肌を育てましょう。
ストレスを緩和する
ストレスによって肌のバリア機能が乱れたり、ホルモンバランスが崩れたりすることで、皮脂分泌が過剰になり、赤みが出ることもあります。
そのため、ストレスを発散できるよう、毎日心がけることも大切です。また、ストレスと聞くと精神的な負担がイメージされがちですが、気温の変化や環境の変化でもストレスを感じ自律神経が乱れることがあります。
気づかぬうちにストレスが溜まっていることも多いため、一日の終わりにはリラックスタイムを設けるなど、生活習慣を見直すことをおすすめします。
皮膚科で相談する
さまざまな方法を試しても、赤みが消えない場合や肌状態が悪化することがあります。そういったときは、早急に皮膚科を受診しましょう。
マスク肌荒れにも要注意
外出する際に着用機会が多くなっているマスクですが、肌荒れの原因になることもあります。
そこでここからは、マスクでの肌荒れの原因や肌荒れを防ぐ方法をご紹介します。
マスク肌荒れの原因
マスク肌荒れの原因の1つ目が、「蒸れ」です。マスクをしていると、マスク内は、息の水分と汗の水分で蒸れてしまいます。この蒸れが肌細胞をふやけさせてしまい、肌のバリア機能を低下させます。
2つ目が「摩擦」です。マスクで擦れるような感覚を感じた場合、摩擦が起こっている証拠です。摩擦は肌に負担を与える大きな原因になります。
3つ目が「乾燥」です。マスクを着けている時は蒸れなど心配になりますが、マスクを外すと肌表面の水分が一気に蒸発してしまい、急激な乾燥を起こします。繰り返しになりますが、乾燥は肌のバリア機能を低下させて肌荒れを起こしやすくするため、健やかな肌づくりの大敵と言えます。
マスク肌荒れを防ぐ方法
まずは蒸れ対策として、汗や皮脂をこまめにふき取ることを意識してください。また、蒸れによる雑菌の増殖を抑えるために、嫌なにおいがマスクからした場合、交換することもおすすめです。
次に、摩擦を最小限にするためには、ご自身の顔のサイズに合った大きさのマスクを選ぶようにしてください。
小さめのマスクは肌に接触することが多く、摩擦が大きくなってしまいます。また、つけ外しの時はマスクをずらさず、口元から外すように注意することも摩擦を減らすことにつながります。
最後に、肌の乾燥を防ぐためには、できるだけ保湿することを心がけてください。朝晩のスキンケア時にはしっかりと水分・油分を補給して肌を整えて、バリア機能がきちんと働く健やかな肌を目指しましょう。
毎日の生活習慣で健やかな肌へ
顔の赤みなどの肌トラブルは、適切なスキンケアでバリア機能を整えれば、気にならなくなるかもしれません。
できるペースで生活習慣を見直し、日々丁寧に保湿ケアをすることで、ちょっとした刺激や摩擦に負けない健やかな肌を手に入れましょう。
肌の赤み対策におすすめの商品
ここからは、気になる肌の赤みや敏感肌対策におすすめのスキンケアアイテムをご紹介します。
ボタニカルモイストウォッシュ(洗顔料)
潤い守って毛穴汚れはすっきりな洗顔フォーム「ボタニカルモイストウォッシュ」。
もっちりとした濃密泡がモコモコのクッションになり、毛穴に詰まった皮脂や汚れを落としながら、肌に摩擦を与えずにやさしく洗い上げる洗顔料。
植物由来の洗浄成分と保湿効果が期待できる京都産カイコまゆエキス配合で、肌に必要な水分・油分は残して毛穴汚れはすっきりします。
さらに、保湿成分の5種のヒト型セラミドと3種の植物幹細胞エキスが、乾燥しやすい肌に潤いを与えてバリア機能を整えます。
ボタニカルモイストローション(化粧水)
乾燥しがちな敏感肌を潤いで満たし、バリア機能を整える化粧水「ボタニカルモイストローション」。
4種のヒト型セラミドや3種の植物幹細胞エキスなどの保湿美容成分が、乾燥肌・インナードライ肌に潤いとハリを与えて、乱れがちなバリア機能を整える化粧水。
グリチルリチン酸2Kやアラントインなどの整肌・保湿成分が肌荒れを防いで、乾燥によるエイジングサインにもアプローチ。
ミネラル豊富なボタニカルウォーターが角質にすっと浸透して、ハリのあるみずみずしい肌へと導きます。敏感肌パッチテスト済。
ボタニカルモイストセラム(美容液)
年齢サインが気になる肌に、潤いとハリを与える美容液「ボタニカルモイストセラム」。
保湿美容成分ヒアルロン酸や4種のヒト型セラミド、5種の植物幹細胞エキスやカイコまゆエキスが、乾燥肌や年齢肌に不足しがちな潤いとハリをプラスし、肌表面のバリア機能を整える美容液。
カミツレ花エキスやセイヨウオトギリソウ花エキスなどの植物エキスが、目元・口元の乾燥ジワやたるみ毛穴などのエイジングサインが気になる肌をひきしめて、キメの整った肌へと導きます。
ボタニカルモイストクリーム(保湿クリーム)
肌荒れしやすい肌に潤いや美容成分を閉じ込め、バリア機能を整えるビタミンC誘導体配合クリーム「ボタニカルモイストクリーム」。
保湿成分スクワランが肌の水分蒸発を防いで、角層に潤いを閉じ込める保湿クリーム。
保湿美容成分6種のヒト型セラミドや3種の植物幹細胞エキスが、乾燥肌・年齢肌に潤いとハリを与えて、肌表面のバリア機能を整えます。
さらに、整肌成分の油溶性ビタミンC誘導体が潤い満ちる明るい肌へと導き、使うほどにくすみのないみずみずしいハリツヤ肌へ。
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