日焼けの種類と効果的なアフターケアとは?72時間以内に行うべきポイントや日焼け止めのコツまで
2022/6/101408
普段から日焼けに気をつけているつもりでも、うっかり日焼け止めクリームを塗り忘れたり、ちょっとした外出だけなら大丈夫と油断したり……。
多少の日焼けは問題ないと思っていても、実はシミやシワなど、後々の気になる肌トラブルの元になっていることをご存じでしょうか。
そこでここでは、肌への影響が大きい「日焼け」に着目し、日焼けの仕組みや種類、日焼け後のアフターケア方法、日焼け止めクリームの塗り方など、日焼けと肌のコンディションに関する情報をご紹介します。
Contents
日焼けの原因や肌への影響は?
まずは、どうして紫外線に当たると肌の色が変化するのか、「日焼け」をする仕組みやその影響などを見ていきましょう。
紫外線の影響
紫外線(UV)は、太陽から発せられる複数の波長の光線(太陽光線)のうち、地上に到達する電磁波の一種であり、目には見えない「不可視光線」に分けられます。
さらに紫外線は、波長の長さによってUVA(UV-A波)、UVB(UV-B波)、UVC(UV-C波)の3種類に分けられますが、UVCはオゾン層によって吸収されるため、基本的には地上にまでは届かないとされています。
紫外線は殺菌効果やビタミンDの生成をサポートする働きなど、人体にとってメリットがある反面、肌にダメージを与える悪影響も懸念されます。
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『敏感肌はシミができやすい!?シミができるメカニズムとシミ予防対策』
『「日焼けしやすい人」と「日焼けしにくい人」は何が違うの?日焼けしやすくなったなら気をつけるべきこと!』
日焼けの仕組み
では、なぜ紫外線に当たると肌の色が変化する「日焼け」が起こるのでしょうか。
紫外線を浴びると、体内では活性酸素が発生します。本来活性酸素は、紫外線をはじめとした外部刺激によるダメージから細胞を守るために発生し働きます。ですが、活性酸素が過剰に発生すると、それ自体が細胞を老化させる要因になってしまうやっかいな存在に。
そのため、紫外線によって活性酸素が過剰発生すると、肌の表皮層の一番下にある「基底層」では、活性酸素から肌細胞を守るために「メラノサイト」という細胞が活性化します。
活性化したメラノサイトは、「メラニン色素」を生成し、周囲の細胞にメラニン色素を受け渡します。というのも、メラニン色素は紫外線を吸収するため、メラニン色素が増えることでこれ以上の肌内部への紫外線の侵入を防ぐことができるからです。
つまり「メラニン色素によって肌の色が濃くなる=日焼けする」のは、紫外線によるダメージから細胞を守るためなのです。
日焼け対策が必要な理由
肌を紫外線ダメージから守るためにメラニン色素が増え、肌の色が濃くなる日焼け。通常なら、ある一定期間をおけば、メラニン色素は肌細胞の生まれ変わりサイクル「ターンオーバー」に伴って、古い角質細胞とともにアカとなって剥がれ落ちます。
ですが、なんらかの理由によってメラニン色素が剥がれ落ちず、色素沈着してシミになることがあります。
また、たとえば紫外線のうちUVAは肌内部の真皮層にまで侵入し、真皮にあるコラーゲンやエラスチンにダメージを与えて変性させます。
コラーゲンやエラスチンはベッドのスプリングやネジのように、肌のハリ・弾力を作り出しています。そのため、これらがダメージを受けると、肌表面にはシワやたるみができやすくなるのです。
さらに、紫外線はコラーゲンやエラスチンを生み出す元の線維芽細胞(せんいがさいぼう)にもダメージを与えます。そのため、コラーゲンやエラスチンの産出量までも低下してしまうのです。
その他、紫外線を強く当たりすぎると、UVBによって肌表面がヤケドのようなひどい炎症を起こしやすく、長く肌トラブルが残ってしまう可能性があるのです。
そのため、日焼けによるダメージを避けて健やかな肌を守るために、日焼け予防や日焼け後のアフターケアが重要なのです。
肌のタイプによる違い
では、同じ時間、同じ環境化で紫外線に当たっていても、日焼けしやすく肌色が濃くなる人と、赤くなるだけであまり褐色の肌にならない人がいるのはなぜでしょうか。
その理由は、もともと持っているメラニン色素の量に関係します。生まれつき肌の色が濃くメラニン色素が多い人は、メラニン色素を作り出す力も強いため、日焼けしやすいと言えます。
反対に生まれつき肌の色が薄くメラニン色素が少ない人は、メラニン色素を作り出す力も弱いために、(肌が褐色に変化するという意味での)日焼けはしにくいのです。
ですが、メラニン色素を作り出す力が弱いということは、紫外線ダメージを受けやすいとも言えます。そのため、肌は炎症を起こして赤くなったり、紫外線が肌奥まで侵入してダメージが蓄積されたりといったリスクは高いとされます。
なお、肌表面のバリア機能が弱っている敏感肌や乾燥肌の場合も、紫外線などの外的刺激に対しての防御機能が低下しているため、日焼け(肌が褐色なるパターンと赤くなるパターンの両方)しやすく注意が必要です。
日焼けの種類
一般的には、一括りに「日焼け」と言いがちですが、日焼けはその状態の違いによって大きく2種類に分けられます。
サンバーン
「サンバーン(sunburn)」とは、UVBの強いエネルギーによって肌表面がヤケドのようになることを指します。紫外線に当ってからおよそ2~3時間後に、ヒリヒリとした痛みを感じ始めます。
肌の色が真っ赤になって腫れたり熱を持ったりし、ひどい場合には水疱が現れることもあります。また、ひどいサンバーンを繰り返すと皮膚がんのリスクが高まるため注意が必要です。
水疱その他、症状がひどい場合は、早急に皮膚科医を受診するようにしましょう。
サンタン
「サンタン(suntan)」とは、肌奥の真皮層にまで届くUVAによってメラニン色素が作られ、肌の色が濃くなることを指します。サンバーン後の状態でもあります。
一見すると肌に大きなダメージは与えていないようですが、真皮層にあるコラーゲンやエラスチンなどにダメージを与えているため、時間をかけてシミ・シワ・たるみなどの肌老化を内側から促進しています。
UVAは雲やガラスも通り抜けるため、曇りの日や屋内であっても紫外線対策は必要です。
日焼けを放置するとどうなる?
紫外線に当たった後、適切なケアをしないとどのようなエイジングサインが顔の肌に現れやすくなるのか、代表例を見ていきましょう。
シミ
紫外線からの防御反応として発生するメラニン色素が、アカとなって排出されずにそのまま色素沈着してしまうことで増えるのが、シミ。
日焼け後に適切なスキンケアをしないことでターンオーバーが乱れると、シミが増えるリスクも高まります。
乾燥・乾燥ジワ
紫外線によって肌表面のバリア機能が低下すると、肌内部の水分が蒸発しやすくなるため、肌の乾燥が進みます。
また、肌内部が乾燥すると肌表面のハリが失われるため、皮膚が縮んで乾燥ジワが目立つようになります。
たるみ
真皮層にあるコラーゲンやエラスチンは、肌のハリ・弾力を作り出しています。
紫外線(UVA)によってコラーゲンやエラスチン、またこれらを生み出す大元の線維芽細胞がダメージを受けると、肌は弾力を失い、たるみができやすくなるのです。
日焼けのアフターケアは72時間以内!
日焼けをした後は、できる限り72時間以内に適切なアフターケアを行いましょう。というのも、サンバーン、サンタンの症状は、いずれも紫外線を浴びてから72時間以内に進行するからです。
サンバーンの場合、紫外線を浴びてからおよそ8~24時間で症状のピークとなり、その後数日間炎症が続きます。
サンタンの場合は、紫外線を浴びてからおよそ24~72時間後からメラニン生成が始まり進行します。
そのため、72時間以内に以下のようなアフターケアを行うことが、その後の肌状態を左右するのです。
アフターケア1.冷やす
サンバーンとは、紫外線によって肌がヤケドのように焼けている状態。そのため、まずは肌を冷やして炎症を沈め、その後の肌トラブルを軽減させることが重要です。
とはいえ、すでに炎症を起こしている肌に、強いシャワーの冷水を当てるのは避けましょう。濡れタオルやタオルで巻いた保冷剤を当てたり、洗面器に溜めた冷水に肌を浸したりして、刺激をできるだけ与えずに冷やすようにしてください。
アフターケア2.保湿ケア
日焼けした後の肌は、バリア機能が低下して乾燥しやすくなっています。そのためスキンケアアイテムを使って、外から潤いを与える保湿ケアは欠かせません。
洗顔時も肌をこすらずに泡で優しく汚れだけを落とすようにして、洗顔後は化粧水で水分を補い、最後に油分を含むクリームで肌の水分・油分バランスを整えてカバーするようにしてください。
なお、日焼け後の肌は通常よりも刺激に対して敏感になっているため、使用するスキンケアアイテムは低刺激性かつ保湿成分重視のものを選ぶようにしましょう。
アフターケア3.体内にも水分補給
スキンケアで水分補給をするだけでなく、水やスポーツドリンクを経口摂取して、失われた体内の水分も補給しましょう。
ただし、コーヒーや緑茶、紅茶などに含まれるタンニンは、肌の健康維持に欠かせない亜鉛の吸収を阻害し、また同じくこれらに含まれるカフェインは利尿作用があるため、これらの飲料は避けるようにしましょう。
日焼けは事前の対策が大切
日焼け後のアフターケアももちろん大切ですが、そもそもできるだけ日焼けダメージを受けないように事前の予防対策を行うことが重要です。
そこで次に、日焼け対策グッズについて見ていきましょう。
日傘
紫外線カット(UVカット)加工された日傘は、紫外線による日焼け対策はもちろんのこと、太陽光に含まれる赤外線も防ぐために涼しく感じられるため、暑さ対策にもなる優れものです。
顔だけでなく、髪から耳・首までカバーできるため、これまで持ち歩いていなかった方も携帯することをおすすめします。
■日傘について詳しくはこちら
『日傘のおすすめの色は白or黒? 紫外線防止に最適な日傘の色と素材が知りたい!!』
帽子
紫外線カット効果のあるつばの広い帽子なら、紫外線が当たりやすい髪や頭皮だけでなく、顔や首筋までカバーできるためおすすめです。
サングラス
意外にも、目(厳密には角膜)から紫外線を吸収すると、脳は紫外線への防御反応としてメラニン色素を作るように肌のメラノサイトに命令します。そのため、目からの日焼けもまた、肌の日焼け同様に肌の色が濃くなるきっかけとなるのです。
また、紫外線は目にもダメージを与えて角膜炎などを引き起こすことがあります。そのため、紫外線カット作用のあるサングラスで、肌も目も守るようにしましょう。
日焼け止めの選び方
日焼け止めクリームなどの日焼け止めアイテムを選ぶ際、「SPF」「PA」という表記を気にしたことはあるでしょうか。
SPFとは、英語の“Sun Protection Factor”の頭文字を取った略語であり、サンバーンを引き起こすUVBに対する防止効果を示す数値です。
一般的には、日焼け止めアイテムをなにも塗らない素肌の場合、「UVBを浴びて日焼けする時間を20分」とします。この20分を「SPF1」として、数値が上がるごとに日焼けする時間が伸びる、という考え方です。
たとえばSPF30の場合、【20分×30=600分】となり、この製品はサンバーンを起こすのに600分かかる、という意味になります。
またPAは、“Protection Grade of UVA”の略語であり、サンタンを引き起こすUVAに対する防止効果を示しています。
PAの場合は「+」の数で4段階あり、「PA+ (効果がある)」「PA++(効果がかなりある)」「PA+++(効果が非常にある)」「PA++++(効果が極めて高い)」という目安となります。
以上から、日焼けアイテムを選ぶ際は、これらSPF/PA値をチェックすることは重要です。ですが、単純にこれらの値が高ければ良い、という訳でもありません。
たとえば、これらの数値が高くても肌質に合わない成分が含まれていたり、ほとんど屋内にいる日に数値が高いものをつけ続けたりしていると、肌の負担になることもあります。
そのため、日焼け止めアイテムを選ぶ際は、どのようなシチュエーションで使用するのか、肌にあった成分を使用しているのか、といった総合的な視点で選ぶことをおすすめします。
※日焼けを起こす時間や程度は個人の肌質にもよるため、SPF/PA値はあくまで目安として捉えましょう。
また少量しか塗布してなかったり、汗や水などで流れた後で塗り直しをしなかったりした場合は、期待できる効果が得られないことがありますので、日焼けが気になる場合はこまめに塗り直すなどご注意ください。
日焼け止めの塗り方のポイント
せっかく日焼け止めアイテムを使っても、誤った塗り方では効果が半減しているかもしれません。そこで次に、日焼け止めアイテムの塗り方のポイントを見ていきましょう。
顔
スキンケアで保湿をし、肌を整えてから顔に日焼け止めクリームやジェルを塗布します。その際、日焼け止めは5点(両頬、額、鼻、顎)に置き、顔の内側から外側に向かってムラにならないように伸ばします。
目元や小鼻、フェイスライン、髪の生え際などの凹凸のある部分も、しっかりと忘れずに塗りましょう。また、耳・耳裏も塗り残しがないように塗布するのがポイントです。
首
日焼けしやすくシワや乾燥などのダメージが出やすい首元は、多めに塗布して塗り残しがないようにします。
鎖骨からフェイスラインに向かって「下から上」方向に塗布しましょう。首の後ろ・うなじ、デコルテまで、塗り忘れがないようにご注意ください。
ボディ(腕・足)
腕は日焼けしやすい部位ながら、広い面積のために適当に塗ってムラが出やすくもあります。
そのため、まずは日焼け止めクリームを腕の付け根から手首まで、一直線に塗ります。その後、付け根から手首に向かって、反対の手でくるくると円を描くようにしながらムラなく伸ばしていきましょう。
足もまた、範囲が広い分、塗り残しができやすい部位です。足も肌に直接日焼け止めクリームを伸ばし、手でくるくると円を描くようにしながらムラなく伸ばしていきましょう。
ひじやひざの裏側、手の甲や足の甲まで、全身ムラなくしっかりと塗布するようにご注意ください。
唇
忘れがちですが、唇もまた日焼けによってシミができやすい部位です。また、唇はもともと皮膚の層が薄く、外的刺激によるダメージを受けやすい部位でもあります。
そのため、UVカット効果のあるリップクリームなどで紫外線対策と保湿をし、こまめにケアするようにしましょう。
髪
頭上から降り注ぐ紫外線に強く当たる髪の毛もまた、紫外線ダメージを受けやすい部位のため、ケアが必要です。
髪に使用できる日焼け止めスプレーで、乾燥や退色など髪の紫外線ダメージを最小限に抑えるようにしましょう。
健やかな肌のためにUVケアを心がけましょう!
紫外線による日焼けダメージは、肌の奥で年々蓄積されて、シミ・シワ・たるみなどのエイジングサインとなって現れるため油断できません!
「うっかり日焼け」を繰り返さないように、ちょっとした外出時であっても日焼け止めアイテムを上手に使って、大切な肌を健やかに育てるように心がけましょう。
日焼け対策のおすすめの商品
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