肌荒れ対策に重要な亜鉛。上手に摂ってニキビのない肌を目指そう!
2016/5/2048658
ここ数年、成人になってからの「大人ニキビ」に悩む女性が増加しています。そのため肌状態を改善しようと、ビタミンCやビタミンEなど、スキンケア効果が高いと言われる栄養素を食材やサプリメントで積極的に摂取することは、もはや珍しくありません。
しかし見過ごされがちな栄養素がひとつあります。それは「亜鉛」です。一見スキンケアと結びつかないように思われますが、実は亜鉛とニキビには密接な関係あるのです。
◆亜鉛とニキビの関係
「亜鉛」とは体内には約2gほど存在している、ミネラルの一種。主に血中、骨や毛髪、内臓、そして皮膚にあり、数百種類もの体内酵素を構成している成分のひとつです。
酵素とは、細胞の新陳代謝を促進させるなど、生物の「生命活動」を司る物質です。亜鉛はそれら幾種類もの酵素の構成要素であることから、亜鉛不足になると細胞の生まれ変わりがスムーズに行われず、肌表面にまで悪影響を及ぼします。
特にニキビは、肌の新陳代謝、つまりターンオーバーが正常に行われず、古い角質などが毛穴に詰まり、毛穴内でアクネ菌が活性化することによって発生します。そのため、亜鉛不足はニキビをはじめ、肌トラブルにつながるのです。
◆亜鉛不足の原因
これほどまでに重要な亜鉛ですが、意識的に摂取をしないと不足になりがちでもあります。というのも、亜鉛を含む食品はあまり多くないからです。
さらには、亜鉛はアルコール分解時に消費されるため、アルコール飲料をよく飲む方は亜鉛不足になりがちです。
また、ファーストフードやインスタント食品などに含まれる食品添加物を体外に排出する際に、亜鉛も一緒に排出されてしまうため、外食などの多い食生活も亜鉛不足の原因になります。
◆亜鉛不足によるその他の弊害
ニキビや肌荒れ以外にも、亜鉛不足による弊害例を以下に挙げます。
1.味覚障害
2.貧血
3.免疫力の低下(風邪を引きやすいなどの体調不良)
4.抜け毛
5.月経異常
6.視力障害
これらの弊害を避けるためにも、食生活に気をつけてバランスのよい食事を心がけましょう。
◆摂取したい食材
亜鉛は主に、以下の食材に含まれています。
1.肉類……牛肉、豚レバー、鶏むね肉
2.魚介、海藻類……牡蠣、しじみ、ホタテ、うなぎ、わかめ、ひじき
3.その他……納豆、カシューナッツ、ゴマ、豆腐、チーズ、卵、アボカド
これらの食材と同時に、ビタミンCやクエン酸を含む食材を摂ると、亜鉛の吸収率が高まります。たとえば牡蠣にレモンをかける食べ方は、「亜鉛+クエン酸」という理想的なスタイルなのです。
また、厚生労働省が推奨する、1日の亜鉛摂取量は以下の通りです。
●成人男性 :12mg
●成人女性 : 9mg
現代人の食事からでは、なかなか推奨量を摂取できていないのが実情です。そのためサプリメントで補う方法もあります。
しかし過剰摂取により下痢などの症状が出る場合があるため、規定量はきちんと守りつつ、効果的に取り入れてくださいね。