アクネ菌とニキビの関係って?アクネ菌がニキビを引き起こす仕組みと対策をご紹介
2022/7/11635
スキンケアをきちんとしているはずなのに、なぜかポツポツできてしまうニキビ。肌トラブルのなかでも、頻繫に起こりやすい皮膚疾患のひとつです。
ニキビと言えば10代までの思春期のイメージですが、実際には20代以降にできる「大人ニキビ」に悩む方は少なくありません。
そこでここでは、ニキビの原因とされるアクネ菌に注目し、アクネ菌とニキビ発生の仕組みとニキビケア対策についてご説明します。
Contents
アクネ菌とニキビの関係は?
まずは、そもそもアクネ菌とはどのようなものなのか、ニキビとどのような関係があるのか見ていきましょう。
そもそもニキビとは?
ニキビとは、湿疹などと同じような皮膚疾患のひとつ。毛穴内で起こるため、基本的には毛穴のある部位にはできやすいと言えます。
ですが、10代にできる「思春期ニキビ」が顔全体にできやすいのに対し、20代以降にできる「大人ニキビ」は、主に頬から口周り・アゴにかけてのUゾーン、フェイスライン、首にできやすい特徴があります。
アクネ菌はニキビの原因
思春期ニキビ・大人ニキビともに、「毛穴の詰まり」「過剰な皮脂分泌」「アクネ菌の繁殖・炎症物質の放出」という3つの要因が重なった時に発生します。
様々な要因によって肌の生まれ変わりサイクル「ターンオーバー(新陳代謝)」が低下すると、肌表面の毛穴が塞がります。
出口がなくなったため、毛穴の奥の皮脂腺で過剰分泌された皮脂がうまく肌表面に排出されずに、毛穴内に溜まることに。すると、塞がれた毛穴内では酸素が不足。毛穴の中で、皮脂をエサにアクネ菌が過剰に繁殖し、炎症を起こす物質を放出します。
その結果、毛穴の炎症疾患であるニキビが発生するのです。
アクネ菌は肌の常在菌
ニキビの原因になるアクネ菌は、ニキビができやすい肌にだけ住んでいる不衛生な悪玉菌というイメージがあるかもしれません。
ですが、実際にはアクネ菌はニキビができない、健やかな肌の毛穴にも存在している皮膚常在菌。肌を弱酸性に保つ働きを担っていることが分かっており、肌に大切な存在でもあるのです。
なお、顔にはアクネ菌が数十億個もいると言われています。
アクネ菌が繁殖しやすい状態とは?
では、アクネ菌が毛穴の中で過剰に繁殖する肌とは、どのような状態なのでしょうか。
【ターンオーバーが乱れている】
肌の乾燥、メイクの洗い残し、栄養バランスの乱れ、不規則な生活習慣・ストレス・睡眠不足などによるホルモンバランスの乱れ、マスクなどの外的要因による摩擦・刺激などによって、ターンオーバーは乱れやすくなります。
ターンオーバー(新陳代謝)とは、肌の生まれ変わりサイクルのこと。ターンオーバーが乱れると、本来はアカとして自然に剝がれ落ちるはずの古い角質細胞が積もり、肌の一番上の角層が厚くなります(角質肥大)。その結果、毛穴が塞がれてしまうことに。
古い角質細胞が毛穴に溜まると同時に、毛穴の出口が塞がれるため、アクネ菌が繁殖しやすくなるのです。
【バリア機能が衰えている】
ターンオーバーが乱れると、未熟な角質細胞が育つため、肌表面にあるバリア機能が衰えます。
バリア機能とは、毛穴から分泌される皮脂や汗が混ざった皮脂膜と角層が合わさり、シャッターのように外的刺激の侵入を防ぎ、肌内部の水分蒸発を防ぐ機能のこと。
バリア機能が衰えると肌の乾燥が進み、外部刺激による肌内部へのダメージが増え、ますますターンオーバーが乱れることに。また、肌が乾燥することで、過剰に皮脂が分泌されることにもなるのです。
【皮脂が過度に分泌されている】
毛穴の奥になる皮脂腺から皮脂が過剰分泌されると、皮脂をエサとするアクネ菌が繁殖しやすくなります。
前述の【バリア機能が衰えている】でも触れたように、皮脂の過剰分泌の原因のひとつとして「肌の乾燥」が挙げられます。その他の原因としては、ホルモンバランスの乱れが考えられます。
【毛穴が詰まっている】
角栓(コメド)とは、毛穴奥の皮脂腺で分泌される皮脂、古い角質を主に、多少の汚れや産毛などが混ざり合い固まったもの。
毛穴の中にこの角栓や汚れが詰まっていると、アクネ菌が繁殖しやすくなります。
アクネ菌がニキビを発生させるメカニズム
では、アクネ菌によってニキビが発生する仕組みについて、段階別に見ていきましょう。
1.皮脂や角質によって毛穴が詰まる
肌の乾燥やホルモンバランスの乱れなどによってターンオーバーが乱れると、古い角質が厚く積もりやすくなります。すると、毛穴の出口が塞がり、毛穴内で皮脂が溜まります
同時に、毛穴に古い角質が入り込み、毛穴が詰まります。
2.毛穴の詰まりが進行し角栓(コメド)ができる
毛穴に詰まった皮脂や古い角質が混ざり合い、角栓(コメド)と呼ばれる塊になります。この状態を、角栓が毛穴の出口付近で白く見えるため「白ニキビ」と呼び、ニキビの第一段階とされます。
さらに進行すると、角栓の頭が酸素に触れて酸化します。酸化によって角栓は黒くなり、白ニキビ段階での角栓よりもさらに硬くなります。この段階を「黒ニキビ」と呼びます。
3.皮脂が毛穴に溜まりアクネ菌が繁殖
硬くなった角栓によって毛穴の出口がさらに塞がるため、毛穴内の皮脂腺で分泌された皮脂が排出されずに、毛穴の中でさらに余分な皮脂が溜まります。
この時、毛穴の中は角栓と皮脂が詰まり、酸素が少ない状態に。すると、元々毛穴内に存在するアクネ菌が、皮脂をエサにして過剰に繁殖します。
4.皮膚が炎症を起こしニキビができる
毛穴の中で過剰繁殖したアクネ菌が、炎症を起こす物質を放出します。すると、毛穴やその周辺の皮膚が炎症を起こし、赤くなります。この状態を「赤ニキビ」と呼びます。
さらに炎症が進行すると、増えすぎたアクネ菌を抑えるために、白血球が毛穴に集まります。
白血球が菌と戦うと皮膚は赤くなったり熱を持ったりし、白血球や菌などの死骸、壊れた組織などが膿になります。
このようなひどい痛みや膿を含んだ腫れなどを伴ったニキビを、「黄ニキビ」と呼びます。
5.ニキビ跡ができてしまう場合も
赤ニキビや黄ニキビの段階まで進み、アクネ菌による炎症が悪化すると、肌の奥までダメージが与えられています。
そのため、ニキビの炎症が治まった後も凹凸のあるニキビ跡や色素沈着、皮膚のつっぱりなどが残る可能性があるのです。
アクネ菌の増殖を防ぐには?
ニキビを予防するには、アクネ菌の過剰な繁殖を防ぐことが重要です。そこで次に、アクネ菌の増殖を防ぐための、日常的なケア方法を見ていきましょう。
汚れを落として清潔にする
古い角質やメイク汚れ、花粉やホコリなどの汚れは、毛穴詰まりの元になります。
メイクをする場合はその日のうちにクレンジングをして、メイク汚れなどを落としましょう。メイクをしない場合も、朝晩の洗顔で肌を清潔にすることが大切です。
ただし、毛穴詰まりが気になるからゴシゴシと強く肌をこすったり、洗浄力のつよいクレンジングや洗顔料を使ったりすると、肌のバリア機能が低下してターンオーバーが乱れることに。
肌内部の水分も蒸発しやすくなるため、肌はどんどん乾燥して、過剰な皮脂分泌を招くことになりかねません。
汚れを落とすことは基本ですが、同時に肌をいたわり潤いをキープすることも健やかな肌づくりには重要です。そのため、クレンジング・洗顔料を選ぶ際は、汚れはきちんと落としつつ、肌に潤いを与える保湿成分配合のものをおすすめします。
洗顔時はよく泡立てて、泡をクッションのように顔の肌に当てて汚れを吸着し、手でこすって顔の肌に摩擦を与えないようにしましょう。
油分が少ないファンデーションを選ぶ
一般的にリキッドタイプやクリームタイプのファンデーションには油分が含まれます。これらの油分が毛穴に詰まると、アクネ菌が増殖しやすくなるリスクが高まることに。
また、油分を多く含むファンデーションは、オフする際に洗浄力の強いクレンジング剤を使用しないと十分に落ちない場合もあります。
そのため、たとえば油分を使用していないパウダーファンデーションなど、「オイルフリー(油分不使用)」のアイテムを選ぶことをおすすめします。
保湿ケアを行う
ニキビが気になる方は、皮脂や油分のべたつきを避けるために、保湿ケアをおろそかにしがちです。
ですが、肌の乾燥は皮脂の過剰分泌を招き、バリア機能の低下やターンオーバーの乱れによって古い角質細胞が自然に剝がれ落ちにくくなります。すると毛穴が詰まりやすくなり、毛穴内でアクネ菌が増殖しやすくなることに。
そのため、スキンケアは保湿を重視して行ないましょう。
化粧水でまずは不足した水分を十分に補給した後、美容液や乳液・クリームで保湿成分と油分をプラスし、水分・油分バランスを整えます。
なお、アルコール(エタノール)による殺菌効果やさっぱり感を求めて、アルコール配合の化粧水を使用される場合もあります。ですが、肌がすでに乾燥して敏感になっていることもあるため、肌の状態を見て刺激があるようならアルコール配合のものは避けましょう。
※抗菌薬などの使用については、皮膚科医にご相談ください。
規則正しい生活でターンオーバーを整える
ニキビをはじめ、肌トラブルのない健やかな肌を作るには、ターンオーバーを整えることが重要です。
ターンオーバーを整えるには、スキンケアによる体の外側からのケアのほか、栄養バランスの取れた食生活や質の良い睡眠など、体の内側からのケアも欠かせません。
規則正しい生活でターンオーバーを整えてアクネ菌の増殖を防ぎ、ニキビに悩まない肌を目指しましょう。
予防発想でアクネ菌を増殖させない習慣を!
ニキビはできてしまうと早くきれいに治すのが難しく、跡が残ることもある厄介な存在です。そのため、予防発想で毎日適切に保湿ケアをして、毛穴詰まりが進行しないように注意しましょう。
また、紫外線によるダメージが肌の乾燥やターンオーバーの乱れの原因にもなるため、紫外線対策も欠かさず行ってくださいね。
ニキビケアにおすすめのスキンケアアイテム
ニキビができやすく乾燥しがちな大人肌に向けた、おすすめのスキンケアアイテムをご紹介します。
ボタニカルモイストウォッシュ
毛穴汚れをすっきりさせて潤い守る洗顔フォーム「ボタニカルモイストウォッシュ」。
もっちりとした濃密泡がモコモコのクッションになり、毛穴に詰まった皮脂や汚れを落としながら、肌に摩擦を与えずにやさしく洗い上げる洗顔料。
植物由来の洗浄成分と保湿効果が期待できる京都産カイコまゆエキス配合で、肌に必要な水分・油分は残して毛穴汚れはすっきり!
さらに、保湿成分の5種のヒト型セラミドと3種の植物幹細胞エキスが、乾燥しやすい肌に潤いを与えてバリア機能を整えます。
ミネラルシルクソープ
毛穴汚れや古い角質を巻き込んで、すっきりと落とす洗顔せっけん「ミネラルシルクソープ」。
肌の潤いを守りながら古い角質を優しく落とす、京都産カイコまゆエキス配合の丁寧に作られた「枠練りコールドプロセス」石けん。
海洋性ミネラル成分が豊富な沖縄産クチャ(海シルト、海泥)の微細な粒子が、毛穴奥の皮脂汚れやホコリを吸着。保湿効果や肌整効果が期待できます。
もっちりとした粘り泡が乾燥しやすい肌をやさしく包み込み、くすみのない透明美肌へ。肌を整えるムラサキ根エキスや保湿成分のオリーブ果実油やヤシ油配合で、しっとりとした潤いが楽しめる石けんです。
ボタニカルモイストクレンジングミルク
メイクや毛穴汚れを、やさしく落とすミルククレンジング「ボタニカルモイストクレンジングミルク」。
保湿成分4種のヒト型セラミドや3種の植物幹細胞エキス配合で、メイクや毛穴汚れはすっきり落としつつ、ゆらぎやすい肌に潤いとハリを与えるクレンジングミルク。
植物由来の洗浄成分と京都産カイコまゆエキスが、毛穴に詰まった皮脂やメイク汚れを優しくオフ。肌に必要な水分・油分は残して、美容成分が乱れやすい肌のバリア機能を整えます。パッチテスト、スティンギングテスト済。
ボタニカルモイストローション
乾燥しがちな敏感肌を潤いで満たし、みずみずしく保つ化粧水「ボタニカルモイストローション」。
4種のヒト型セラミドや3種の植物幹細胞エキスなどの保湿美容成分が、乾燥肌に潤いとハリを与えて、乱れがちなバリア機能を整える化粧水。
グリチルリチン酸2Kやアラントインなどの整肌・保湿成分が肌荒れを防いで、乾燥によるニキビやエイジングサインにもアプローチ。
ミネラル豊富なボタニカルウォーターが角質にすっと浸透して、ハリのあるみずみずしい肌へと導きます。敏感肌パッチテスト済。
ボタニカルモイストセラム
バリア機能を整えて、ふっくらハリを与える美容液「ボタニカルモイストセラム」。
保湿美容成分ヒアルロン酸や4種のヒト型セラミド、5種の植物幹細胞エキスやカイコまゆエキスが、乾燥肌や年齢肌に不足しがちな潤いとハリをプラスし、肌表面のバリア機能を整える美容液。
カミツレ花エキスやセイヨウオトギリソウ花エキスなどの植物エキスが、目元・口元の乾燥ジワやたるみ毛穴などのエイジングサインが気になる肌をひきしめて、キメの整った肌へと導きます。
ボタニカルモイストクリーム
ゆらぎやすい肌に潤いや美容成分を閉じ込め、刺激から守るクリーム「ボタニカルモイストクリーム」。
保湿成分スクワランが肌の水分蒸発を防いで、角層に潤いを閉じ込める保湿クリーム。
保湿美容成分6種のヒト型セラミドや3種の植物幹細胞エキスが、ニキビができやすい乾燥肌や年齢肌に潤いとハリを与えて、肌表面のバリア機能を整えます。
さらに、整肌成分の油溶性ビタミンC誘導体が潤い満ちる明るい肌へと導き、使うほどにくすみのないハリツヤ肌へ。
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